回向堂(えこうどう)と申します
国道8号線沿いに見えてくる個性的な建物。
通り過ぎる時「これは何?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一見、配水塔のような… サイロのような…
てっぺんの部分はヨーロッパの修道院のようでもあります。
この建物の名前は「回向堂(えこうどう)」といいます。
「回向(えこう)」とは、「転回する」「変化する」「進む」などの意です。
自分の修めた善行は自分の為だけにあらず、全ての善行はめぐりめぐって多くの人に回向されるという大乗仏教の特徴をなす考え方です。
ここで思い出すのが「Echo(エコー)」。
こだま、反響、共鳴 という意味の、元はギリシャ語らしいんですが、全く別の国の言葉なのに響きと意味がなんとなく似てるのは興味深いですね。
さて、入口にはひっそりと観音菩薩さまが佇んでいらっしゃいます。
左手に蓮華、右手は「与願印(よがんいん)」というポーズで、
これは相手の願いを聞き届けようという姿勢を表しています。
正面入り口の上は、3Fと4F部分にはバルコニーがあります。
ややレトロ感のある柵の装飾デザインに、赤いカラータイマーみたいのが2つ、
ポイントになっています。
サイド部分の採光窓
そしてこちらは背面部分です。
規則正しい幾何学的な模様が印象的です。
外壁はタイル加工であたたかみのある印象です。
建物はどっしりとした六角形。
いわゆるハニカム構造ってやつです。
頑丈ながら柔軟性があって垂直方向の力に強いらしいです。
さて、いよいよ肝心のコックピット部分。
この回向堂を印象的づけるのは、なんといってもこの花びらのような曲線を描いた屋根と
丸いドーム屋根でしょう。
花びらのような曲線はハスの花をイメージしてデザインされています。
仏教では、泥水の中から生じ清浄な美しい花を咲かせる姿が仏の智慧や慈悲の象徴とされ、
さまざまに意匠されています。
そしてこちらも印象的なドーム屋根。
耐久性に優れた銅板を用いており、経年変化で青緑色に変化してゆきます。
上は晴れた日の屋根の色。
青緑色に輝き、少しくすんだ色合いが味わい深いです。
そしてこちらは雨の日。
やや茶色がかった色に見えます。
こちらも趣があって落ち着いたいい雰囲気です。
ここだけ見ると外国の修道院の建物みたいですね。
ドーム屋根の下にはひし形の小さな飾り窓が6つ。
内側からは6方向の高岡の景色が見えます。
本社屋上から撮影しました。
回向堂は5階建てで、このあたりでは一番高い建物です。
西日を浴びた回向堂。
なにかと交信してる感が。。
回向堂の中についての紹介はHPに載せているのですが、
今回は外観について探ってみました。
また、内側の見学も随時受け付けております。
よろしくお願いいたします。