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大越新聞 No.01(2017年11月号)
発行:株式会社大越仏壇
住所:富山県高岡市福岡町下老子736番地
電話:本社(0766)64-4070
本店(0766)64-3315
第20回 法話会を開催
9月16日土曜日、当社回向堂にて第20回法話会を開催しました。
会場には56名のご参加をいただき、勤行の後にご法話をいただきました。
わかっちゃいるけどやめられない
法話会の講師は、浄土真宗大谷派顕証寺(高岡市)の現影顕証住職です。題目は「わかっちゃいるけどやめられない」。かの有名な植木等さんの『スーダラ節』の歌詞の一節です。この言葉は「人間は駄目だと分かっていることにも手を出してしまうものであり、それが人間本来の性質である」という、親鸞聖人が説いた「人は皆、煩悩具足の凡夫である」という浄土真宗の教えを指し示しているということです。
天人の世界とは
ところで、一般的に皆さんが言っている「天国」とは、どのような世界のことでしょうか。何一つの不自由もなく、自分の好きなようにできる世界をイメージされる方が多いと思います。しかしその世界、実は仏教でいう六道ー地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上ーの6つの世界の中における天上界、即ち天人の世界のことなのです。天国でも、ましてや極楽でもありません。
現影住職曰く、「現代の人間は天人である」とのことです。時代の流れと技術の進歩と共に、私たちの生活はより豊かにより便利なものへと変化を遂げています。天人の世界とは、満たされているが故に仏法に耳を傾けることがない世界のことです。その上、私たちは「〇〇では足りない」「△ △ ならもっとよかった」と、より高みに昇ることを善しとする生き方を選ぶのです。
仏道における地獄はここに潜んでいます。私たちが人生において苦しむのは自分を他人と比べるからだといいます。そして自分に不都合なことが起こると、ついつい他人のせいにしがちです。どれだけ満たされた天人であろうとも、迷いの世界に棲む限り、自身の欲望( 煩悩) から逃れることはできません。
「真実は『有る』『無い』ではなく、自分のありようについて考えること」と住職は説かれます。良い事からも悪い事からも目をそらさず、生かされている今に有難うございますと言えるようになりたいものです。ということを書いていても、家に帰って呑んだらきっと忘れる… 。わかっちゃいるけどやめられない… 。
(文 本店営業部 塩田)◆◆◆ペットの供養◆◆◆
新商品のご紹介
ペットとは、長い時間を共に過ごし、深い絆をもってわたしたちの生活をより素晴らしいものとしてくれる、かけがえのない存在です。しかし、別れの時は必ずきてしまいます。これまで素晴らしい時間を与えてくれたペットたちに、わたしたちは何をしてあげられるでしょうか…。
わたしたちがご提案するのは「これまでと、これからのためのペット供養のカタチ」です。現代の生活スタイルに合わせ、より身近で多様性のあるペット供養。ペットのお墓を更に身近に感じながら、これまでを忘れずに、これからの時間がより素敵なものとなることを願っています。
■お墓…屋内外に置くタイプのほか、地面に納骨できるタイプもございます。
■お位牌…お骨や思い出の品を納めて、いつでも身近に感じることができます。
観喜光院殿御崇敬 (かんきこういんでんごそうきょう)
石川県本泉寺支坊(ほんせんじしぼう)平成二十九年十月六日から八日
十月六日、石川県羽咋郡宝達志水町の本泉寺支坊様ほうだつしみずちょうにて行われた歓喜光院殿御崇敬(かんきこういんでんごそうきょう)にお参りさせていただきました。
聞きなれない名称ですが真宗大谷派能登教区の御寺院様で一年に一ヵ寺の持ち回り制で行われる行事で、今年本泉寺様が宿寺になったのは実に一八五年ぶりのことだそうです。本堂には二百人ほどの方が手を合わせに参られました。
歓喜光院とは、東本願寺第十九代門主である乗如上人(じょうにょしょうにん)(一七四四から一七九二)の院号のことです。一七八八年(天保八年) 、京都の大火で東本願寺が焼け落ちた際に復興のために能登の門徒衆が応援に駆けつけました。その時の感謝の印として、第二十代門主の達如上人(たつにょしょうにん)から乗如上人の御影が送られたそうです。それ以来、真宗大谷派能登教区では東本願寺復興のために奔走された乗如上人を偲ぶ会として、この法要が行われるようになりました。
大越仏壇では、五年前に金沢市二俣町の本泉寺様のお内陣を修復させていただいたご縁で、乗如上人の御影に置く前卓の板の御修復や、阿弥陀様の前にある灯籠の新調等のご注文をいただき、微力ながら行事のお手伝いのご縁をいただきました。約二年前に御崇敬のお話を松扉ご住職にいただいたとき、「最後に行事を行ったのが百八十五年も前のことなので、誰も覚えていないから周りのお寺さんに訊きながら準備をしている。能登半島地震(二〇〇七年三月二十五日)で仏具が壊れてしまった部分もあるので、お参りに来てくださる皆さんのために何とかしなくては」と仰っていました。
心の「門」を開く
お説教は宝達志水町専勝寺の佐竹通師で、「仏を念ずるは、仏に念じられているわが身の発見である」と苦しみの中を私たちが生きて法に育てられていることについて説かれました。
国別の殺人事件発生率では世界でも低い数値の日本ですが、親族殺しのパーセンテージはなんと世界一位なのだそうです。日常の中で手を合わせる機会がなくなったため、命の繋がりを感じられなくなったり身近な命を大事にしなくなっているのでは、と警鐘を鳴らされました。「闇」という漢字は、「門( もんがまえ) 」の中に「音」を閉じ込めた形をしています。なぜ「光」ではなく「音」を閉じたのかというと、この「音」というのは私たちを救おうとする仏様の声のことではないかということです。声の聞こえない孤独な世界である「闇」から救われるには、苦しみの中でも心の「門」を開いて耳を傾けていくことが大切だと説かれました。ひとつの行事を地域全体で守っていくことの難しさと、それを続けていく能登のお寺様や門徒衆のパワーを感じる法要でした。
研修旅行
10月3日から5日にかけて、
愛知、静岡、山梨の3県をめぐる研修旅行を実施しました。
トヨタ自動車堤工場/トヨタ会館
初日は愛知県豊田市にある「トヨタ自動車堤工場」及び「トヨタ会館」へ。トヨタ自動車堤工場においては、自動車の生産工程とトヨタ自動車生産方式についての説明を頂きました。生産工程の中で、溶接・組立・検査の見学をさせて頂き、そのうち「溶接」は、作業のほとんどがロボットによって行われていました。一部のロボットに不二越の「NACHI 」のロゴが記されたものがあり、富山で造られたロボットが遠く離れたトヨタ自動車の工場で活躍している姿には感慨深いものがありました。「組立」や「検査」は人手によって行われる作業が大半を占めており、トヨタ自動車生産方式に基づいた、一つ一つ丁寧かつ正確な作業が行われていました。工場を後にし、次はトヨタ会館へ。こちらの会館では、トヨタ自動車の由来から現在に至るまでの歴史技術、製品を展示・紹介しています。自動車の構造を断面された姿で展示してあったり、環境に配慮した電気自動車や水素電池自動車、未来のパートナーロボットや未来の自動車( ビークル) を見ることができました。トヨタ会館を後にして、この日の宿泊先である静岡県の焼津グランドホテルへ。温泉に浸かって疲れを癒し、夜は大宴会に続きカラオケで大いに盛り上がりました。
身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)
二日目は、朝早く出発して、山梨県にある日蓮宗の総本山「身延山久遠寺」へ。日蓮宗を開宗された日蓮性人が生涯のうちの晩年にあたる1274年に入山し、1282年に病気療養のため下山するまでに布教活動をした寺院です。本堂と祖師堂などを案内して頂きました。久遠寺を後にして富士急ハイランドに向かい、隣接のハイランドリゾート& スパにて宿泊。この日は天候が悪く、残念ながら富士山を見ることができませんでした。
河口湖オルゴールの森美術館&ぶどう狩り
三日目は同じく山梨県にある河口湖オルゴールの森美術館へ。
レコードやカセットが発明される前に自動演奏を実現するために発明されたというオルゴール。この美術館には世界中のオルゴールが集められていました。オルゴール演奏によるコンサートを聴き、迫力のある音色に感動しました。その後、甲州市勝沼の一古園に行き、甲州ぶどう狩り& 食べ放題と、山梨の郷土食「ほうとう鍋」を頂き、富山への帰路につきました。二泊三日の大変充実した研修旅行でした。明日からの業務に活かせるよう、精進してまいります。
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